初詣で、見事な青っぱなを垂らした女の子を見て、うれしくなった。僕が子どもだった頃には、青っぱなの友だちがずいぶんいた気がする。年始早々、ドラマ「北の国から」を久しぶりに観返した。シリーズ通して五回は観ているのに、今回が一番沁みた。田中邦衛演じる黒板五郎が、二人の子を抱えた親として、北海道の厳しい現実に翻弄されながら、力強く生きていく。以前はどこかコミカルに見えた非力さや狼狽ぶりに、今は全身で共感できる。集中すると腹がへる。観ている間に、少なくとも二十個は餅を食った。こんなに美味いのに、なぜ正月しか餅を食わないのだろう。一年中食えばいいのに、と思いながらまた一個、きな粉をまぶして口に入れる。
仕事始めの後も、「北の国からのテーマ」を、小さめのボリュームでくり返し聴いている。例の、あ〜ああ〜あああ〜から始まるハミングの使い方は、これはもう発明だとさえ思う。トランペットのところで胸が高鳴り、合唱を聴きながら讃美歌のような清らかさに沁み入り、軽やかなギターの調べが穏やかな気持ちに戻してくれる。曲そのものに壮大なドラマがある。
聴きながら、なんとなく季節の巡り替わりを感じている。脳内でドラマの映像が再生され、富良野の四季それぞれの景色が次々に浮かんでくる。その間に、たいていは誰かのことを思い出している。「聴くたびに大切な誰かを思い出す」というのは、名曲の条件かもしれないとふと思った。
早速、思い出した昔の友人に連絡をとった。やり取りの中で、ONCEという棚のブランドを始めたことを報告した。思い出したら連絡してみるという回路を太くしていきたい。それが今年最初に決めたことだ。