カートが空です
映画を見続けてきたなかで、 いつしか「棚」に惹かれるようになった。 登場人物の背後に、そっと映り込んでいるもの。 ふとした仕草の合間に、影のように現れるその存在に、目が留まっていった。 成瀬巳喜男の映画『流れる』(1956年)には、化粧棚や衣装棚、 障子の仕切り、引き出しのついた火鉢など、さまざまな棚が配置されている。 どれもが、彼女たちの暮らし向きや佇まいを、棚ごしに映し出していた。 好きなものを置いたり、少しずつ自分の空気に染めていくような、 その人らしさが、棚にあらわれていた。 背景であって、背景ではない。 映画の様式と情緒を生み出す装置のようなもの。 ひとの暮らしの奥には、いつも静かなレイヤーがあって、 棚はそこに浮かび上がってくる。 ONCEは、そんな暮らしのレイヤーにふれる棚であれたらと思う。 棚は、場面を構成する力を持っている。 それはどこか、映画のセットをつくる感覚にも似ている。 サイズ、色、かたち。 選ぶことでシーンが生まれる。 自分の暮らしを映すシーンとそのつづきを、カットを重ね編集していく。 手を動かして組み、部屋に置き、組み替えていく。 引っ越しをしたり、子供を育てたり、ひとりになったり。 暮らしが動くとき、棚もまた変わっていく。 カメラのフレームを覗くと、だれかの部屋にONCEの棚が置かれている。 —— そんな場面を、思い浮かべている。 田中耕一郎(ONCE)
Shelf 45 / Two1
¥84,600~
Shelf 30 / Four1 + Two1
¥195,300~
Shelf 45 / Four2
¥260,700~
Shelf 30 / Two4
¥272,800~